行ってまいりました!!

今まで見た中で、一番衝撃的な映画でした!!(笑)
あまり映画たくさん見てるわけじゃないんですが(笑)シックスセンスのラストと同じくらいびっくりした(笑)

ていうか、「相棒」は劇場版を作る度にメインキャスト一人一人消していくっていう決まりでもあるの?!(笑)
次は誰だ?!大河内さんか?!いやそれとも伊丹さんか?!(笑)

あまりの衝撃に、ラスト10分は口開けっ放し、キャストロールが始まっても席を立てずに呆然と見守ってしまいました。
遅い時間帯だったので見てる人もあまりいませんでしたが、キャストロール始まって席立ったの一人しかいなかったですね。
呆然として、と言うより、いくら何でもこれで終わりはない、キャストロール終わったら多少なりとも何かあるんじゃないかと思ったからだと思うんですけど(笑)
でも、何もなかった(笑)それもかなり衝撃的でした(笑)
冒険にもほどがある、この先相棒どうなっちゃうの?と混乱しきりでしたよ。

まさか、小野田官房長が死ぬとは思わないじゃないですか。

あのシーン。宣伝でも流れました。官房長が襲われるシーンがあるのは知ってました、でもまさか本当に、あのまま死んでしまうなんて。
お葬式のシーンまで行っても現実感がありませんでした。これから真犯人を追及するために偽装の葬式をしたっていう展開がくるのじゃないかとかまで考えました。
でも本当に死んでしまって、あまつさえそこから「今から犯人捕まえますよ」と言って歩き出したところでキャストロールが始まって(笑)
そりゃあ、キャストロール終わった後何かあるんじゃないかと思うわ(笑)本当に、席を立つ人がいなかったですもん。あの立った一人は本日3回目の鑑賞とかに違いないよ(笑)

ある意味この上なく「相棒」らしい終わり方。興奮が落ち着いた今になって、しみじみと思い返します。

せっかくですので、最初から思い返してみましょう(笑)

見たのはMOVIX清水。MOVIXって全国にあるんですね、知らなかった(笑)
でさらに、最近MOVIXに行ってなかったので知らなかったんですが、最初に「映画って楽しいねぇ~♪」というオリジナル?ソングが流れるんですね。
で、ここ最近はその歌が、「相棒劇場版2」とのコラボと称し、米沢さんがギター持ってその歌を歌い、それに合わせて捜査一課の3人が泣いたり笑ったりするものだったとか(笑)
さすがに相棒の映画のオープニングにそれはないということなのか(いやいや、アリだと思いますけど(笑))相棒の上映時にはそれはなかったんですが、映画館に入ってすぐの大きなスクリーンでやってました(笑)
それを堪能したところで、入場が開始されたので入り口へ。
すると、相棒を鑑賞する方一人一人にと言って、右京さんのメッセージ入りの日東紅茶(笑)と、神戸さんのポストカードが配られました。ラッキーv
こちらが現物です(笑)

さていよいよ映画が始まり、近日上映予告も一通り終わって。ブッダ見てえブッダ。何あれすごい面白そう。ゲゲゲの女房は別に朝ドラの続きというわけではないんですね。

本編が始まりました。過去の事件の船爆発シーンから場面は警視庁へ。いろんな場所で部長たちや捜査一課の面々やそして犯人たちの怪しげな会話が次々と映し出されていき、特命係の右京さんを経て神戸さん&大河内さんの剣道お稽古シーン、そして魅惑のシャワーシーンへ(笑)この2人が仲良くしてるシーンがあるとちょっとソワソワしちゃいます(笑)大河内さんゲイだしね!(笑)パンフの中でミッチーが「何で大河内さんと僕のシャワーシーンがカットされなかったのかいまだにわからない」と言っていましたが、ミッチーファンへのサービスとしか思えませんでしたねあのシーン(笑)まー、あそこ削ったらワインが唐突過ぎるという理由もありますが(笑)
で、剣道で大河内さんに勝ったのでワインをもらってホクホクの神戸さん、そのまま特命係へ行こうとして、途中で部長会議に向かう警視総監たちを目にして回れ右(笑)
そうして乗ることになったエレベーターで、篭城犯人と入れ違い、女性を助ける拍子にせっかくもらったワインを割ってしまう神戸さん。やはりパンフによるとあのワイン、フランス語で「相棒」という名前のワインらしいですね(笑)そのうち売り出したりするのかな(笑)

あのシーン、後に解説されますが、ミッチーが助け出してドアを閉めるあたりのシーンから、ああこの2人はグルなんだな、女性を仲間と思わせないためにわざと人質をとったような振る舞いをしたのだなと思いました(まあ実際はそれ以上の思惑があったわけですが)。いくら中から「閉」ボタンを押したって、外側からボタン押せば開くわけだし、それ以前に閉まり行く扉に手を入れれば開くわけですから、本気であの女性を人質に取りたかったら他にいくらでも手段の取りようはあったと思うんですよね。だから、神戸さんがあの女性を置いていっちゃったのも「あちゃー」と思ったし。

で、篭城事件発生。警視総監を始め各部の部長が全て人質に取られているため、一足飛びで指揮を取ることになってテンパる中園さん(笑)いつも腰巾着やってるとこういう時にあたふたしちゃうんだなあ(笑)
右京さんの「突入は最後の手段で。人命優先です」も、右京さんの岐路となった人質篭城事件のことがあってのセリフで、ぐっときました。まあどうせ聞き入れてもらえないだろうと思ったら案の定聞き入れられなかった(笑)てこ入れも同様に小野田さんだったしね!(笑)まんまだね!(笑)
そして動き出そうとする面々とは別口に何かの準備をする右京さん、神戸さんに米沢さん、何故か陣川くんまで(笑)というか陣川くんはマジ何で出てきたの?(笑)「特命係は僕の方が先輩ですから」って言うため?(笑)
そして、上の階の窓から命綱をつけて華麗に飛び降りる右京さん(笑)か、カッコイイ……(笑)でもなんだろうこの漏れる笑いは(笑)
篭城犯の写真を撮ってまたするすると華麗に戻る右京さん。その華麗さの下には神戸さん以下3名の必死の努力があったわけですが(笑)

この辺前後してるかもしれませんが、篭城中のシーン。
ああモールス信号だなと思いました(笑)最初はBGM?にしてはリズムからずれている、と思ったんですが、よくよく聞いたら靴音、しかも普通の貧乏ゆすりとは違いリズムがある。まあ妥当なところでモールス信号かなと。ただこの時は、内線電話とか以外に外部に音が伝えられる機能があって(盗聴器ではなく、外部スピーカー的なものが)、詳しい情報を外部に伝えようとしてるのかなと思いました。あのモールス信号はリアルでモールス信号(俳優さんが必死で覚えた)ということなので、モールス信号が解読できる方ならあの時点で何が起こるかわかったんでしょうかね(笑)

さて詳しく捜査していく段になって、家宅捜索で腕に刺青のある男の写真を発見。

………あれっ、これ陣川くん………?(笑)

と思ったのはあたしだけですか?!(笑)え?似てない?!(笑)
この時ああ陣川くんはただ顔出しで出てきたんじゃなくてこのために出てきたんだ!とまで思ったのに、登場人物の誰もこの人を陣川くんに似てるとは言わない(笑)
やり場のないあたしの想い(笑)でも似てません?(笑)特にあの写真のショット。

で、なにやらテロリストだのマフィアだの入り組んだ話になってきます。
このあたりがねー、正直ちょっと不完全燃焼というか(笑)唯一残念だったところです。
要するに公安の「影の管理官」は、平和ボケした世の中で「公安なんていらねんじゃねーの」「せめて縮小すべき」という流れになって、結果として公安の権威が薄れ、機能しなくなることを恐れていた。公安が縮小されれば、「公安なんてこわかねーよ」という流れになる。そうなれば本当に有事の際に、本当に公安が機能しなくなる。それがまずいのは確かに判ります。
だから、公安が必要だと世間に思わせる「事件」を自分で作り上げた。テロリストでもなんでもないただの中国マフィアをさもテロリストの潜伏先であるかのような誤情報を流し、協力者をもぐりこませ、最終的にはその協力者ごと全て葬り去ることで「国際的テロリストを駆逐した」という公安の実績を作り上げる。その段階で、身内である刑事たちが巻き込まれ死ぬことなど気にも留めていなかった、と。そういうことですよね。
この、「平和な世の中で公安の存在意義が問われている」「しかし、公安がなくなってしまえば本当に有事の際にこの国はどうなる?」という考え方が存在することを、事前にエピソードで示すべきだったと思います。
それがないから、さも大発見のように「これは…公安、影の管理官の自作自演だったということです」と言われたところで「何でそんなことしなきゃいけないの?」となる。自分らで事件を起こすことに何のメリットがあるのかと。
ましてや見る方は、法律も警察組織についてもまったくの素人です。公安=警察じゃないの?位の認識の人も多いはず。警視庁と警察庁の違いがわからない人だって大勢。
だから、謎の解法につながる知識は全部あらかじめ示しておくべきです。
頭の上に???がついたまま、それでもこの人たちにその「なぜ」を説明する気がないらしいので、話は続いていきます。まあ、警察官が巻き込まれようと気にも留めない、どころかそれを隠蔽するために罪を重ねていくこと自体は許されることではありませんからね。
で、やっと犯人にたどり着いたところで犯人の口からその「なぜ」が語られる。語られたところでそれが許せるものでないことは当然なのですが、あたしはそこで初めて、「ああ、そういうこと」と思いました。
登場人物は明らかにその理由がわかっているのに視聴者がわからない、神戸さん風に言うなら「置いてきぼりかよ」になってしまった。もしかしたらカットされたシーンの中にあったかもしれませんが、それはカットするべきじゃなかったんじゃないかなあと。
この点だけがね、非常に残念でした。

それはそれとして、犯人役の國村隼さん、かっこよかったわぁ~vすみませんあたし若干ファザコンで(笑)おっさん俳優が結構好きなんです(笑)あの貫禄のある重低音がシビれますv
途中まで犯人は誰なのかわからないというつくりでしたが、明らかに犯人だったというか、「その他大勢とは違うオーラ」を放っていましたもの(笑)犯人でないにしても重要なポジション、というかまあ犯人だろうなと思ってました(笑)
悪役ではあるんですが、信念のある悪役というか。パンフレットでも「正義は立場の数だけある、というのは本当だと思う」と俳優さんご本人が仰っていましたが、そういう確固とした信念が見える好演だったと思います。

あとは最初から仲よさげなシーンが差し込まれていましたが、神戸さんと大河内さんのやりとりも熱かったですね!
神戸さんはいつも駐車場で大河内さんの車を止めますが、他の場所で止めるのは不可能なんですかね(笑)いや、絵になるからなんでしょうけども(笑)
最初に詰め寄るシーン、良かったわぁ。普段敬語で「僕」の神戸さんが激昂すると「俺」で口調が崩れる、そのギャップと熱さがいいんですよーvまたその後の右京さんの「君は時々見かけによらない無茶をしますねぇ」も良いv(笑)
大河内さんはあの様子からすると、小野田派、なんですかね。組織というよりは信条に縛られてる感じがしたなあ。大河内さんがなぜ小野田さん側につき、そしてなぜ右京さんに協力する気になったのかは語られませんでしたが、気になりますね。いつか語られる時が来るのでしょうか。

そしてクライマックス、小野田さんが襲われるシーン。
まさか劇場版で、まさかこのタイミングで小野田さんが死ぬとは思わなかったので本当に心底びっくりしましたが、「小野田さんが死ぬシーン」としては、最高のシーンだったと思います。
右京さんと小野田さんの主張が真っ向から対立する。理想とする社会を実現するためには多少の犠牲を厭わないとする小野田さんと、犠牲を払わないと実現できない理想など意味がないと主張する右京さん。そして立場としては小野田さんの方が圧倒的な力を持っているからいったんは小野田さんの方が勝利したような状勢になる。けれども、小野田さんはその「多少の犠牲」と切り捨てた「もの」に命を奪われてしまう。
こんなことで死んでしまうなんて、こんなポッと出の脇に殺されてしまうなんて(笑)と思う人もいたかもしれませんが、あたしはそうは思いませんでした。小野田さんは確かに、因果応報というか、自分の手で自分を殺したのだと思います。
犠牲を払わなければ実現できない理想は意味がない、というのは、決して情に流されての、青臭い感情論からの意見ではない。切り捨てられたものにも情があり、命があり、人生がある。そのときは何の力も持たなかった「もの」が、切り捨てられたことによって逆に力をつけ、大きな脅威となる可能性がある。その為に最大限のリスク回避をするべきだという意味もこめてのものではないでしょうか。今回は力をつけての脅威ではなく、自分の命をかけての「心中」とも言える復讐だったわけですが、それだってリスクの中には含まれる。切り捨てるなら切り捨てた後のフォローもすべきだった、キャリアとしての立場しか知らない人間にノンキャリの劣等感も絶望も想像できないと言われればそれまでですが、想像しなかったこと、切り捨てた後は気にも留めなかったことが、ある意味キャリアゆえの最大の敗因だった。小野田さんは、小野田さんであったからこそ、あそこで刺されて死ぬことになった。小野田さんの持論の最大のウィークポイントを突かれて命を落とす、右京さんの持論の正当性をある意味証明する形で死ぬことになったのだと、あたしは解釈しました。
「あなたの正義を問う」というのが劇場版2のキャッチコピーでしたが、小野田さんの言う通り、確かに「正義は立場の数だけある」のでしょう。その正義が真っ向から対立したとき、力の強い方が勝つ。それは正論というか、世の理です。何が正義であるのか、それは誰にもわからないし、逆に人の数だけ正義がある。絶対的な正義など存在しない、確かにそれは小野田さんの言う通りでしょう。
ならば、小野田さんが刺されて死に、その志が半ばで潰えてしまうことも、その正義が受け入れられなかったことの証であるのではないでしょうか。小野田さんの正義は「負けた」んです。右京さんの正義と真っ向から対立し、そして小野田さんが否定していた青臭い「情」に貫かれて負けた。小野田さんの正義は、この世には選ばれなかったんです。どちらかが圧倒的に正しくて、それに屈服させられるという形ではないけれども。
2人ともに、それはよくわかっていたのではないかと思います。だからこそ、小野田さんの葬儀の後に右京さんは小野田さんの遺志に反して犯人を逮捕するべく行動を始めた。互いの「正義」を真っ向から戦わせ、そして相手が「負ける」という形で幕を下ろしたのなら、変に相手に情けをかけて自分の意志を曲げることは逆に相手への最大の侮辱となるでしょう。「それが僕の、官房長への別れの言葉です」という右京さんの最後のセリフは、そういうことだったのではないかなと思います。
小野田さんとの戦いに「勝利」した右京さんは、これからもその正義を貫いていくことを、誰よりも小野田さんのために誓った。そのことが一番大きなことであり、この後に展開されるだろう犯人逮捕の経緯を描写するのは確かに蛇足です。改めて振り返って、いいラストであったなと思いました。

小野田さんの最期のセリフ。
「おかしいねえ。殺されるなら、お前にだと思っていたよ」
さいっっっこーーでした(笑)震えました。
公開前日の放映で、右京さんと小野田さんが決別することになった人質事件の回がダイジェストで語られていましたが、あの時から2人には言葉には言い尽くせない因縁があった。あのときからずっと、2人は互いの正義を戦わせ続けていたんです。
お互いに最大の障害であると同時に、誰よりも互いを認めていた。だから小野田さんは右京さんが辞めさせられないように取り計らったし、右京さんも小野田さんの要請には応えうる限りで応えていた。今回も右京さんは小野田さんの心積もりを誰よりも理解していたし、小野田さんもまた同じだった。認めていたからこそ、払う手にも容赦は込めなかった。
認めていたからこそ、もし自分の正義が屈服することになるのなら、それは互いの手によってのものであってほしいと願っていたのではないでしょうか。
「殺されるならお前にだと思っていた」は、「お前に殺してほしかった」と聞こえました。小野田さんは犠牲を払う自分の手が決して褒められる類のものでないことなどよくわかっていたのでしょう。それでも自分の信念のためにその手を止めることはしない。けれど、もしその手が止まることがあるのなら、それは右京さんの手によるものだと疑っていなかった。というか、それを望んでいたのだと思います。

満を持して言おう。

マジ萌えた(笑)

うおお、ケンカップル・敵同士萌えのあたしに対する挑戦状か?!(笑)
萌えたとたんに片方が死んでるってどうなの?!(笑)なんかこう、一瞬にして華々しく萌え散った感じです(笑)
いやーご馳走様でした!(笑)

しかしそうすると、シーズン9はもう小野田さんが死んでるところから始まってたんですねえ。
言われてみれば、シーズン始まってから小野田さん1度も出てない!(笑)
いやー、なんか、やられた気分です(笑)こないだの放映、陣川くんがまた盛大にフラれた回で、陣川くんと神戸さんが顔見知りで陣川くんがやたら先輩面をしているのを見て、あれこの2人って面識あったっけ?と首をひねったのですが、こんな後付けの伏線が!(笑)むしろ陣川くんはこのために出てきたのか?!(笑)
改めて、よく出来てるなあと感心させられました。

でも本当に、小野田さん死んじゃってこれからどうなるんでしょうねえ(笑)
小野田さんの救済の手は無くなりましたが、最近は神戸さんのおかげで大河内さんが若干そんな感じのポジションになってきましたし、捜査一課の3人も若干特命係寄りになってきたというか、「困りますよ警部殿」が前よりも建前チックになってきた気がするんで(笑)それでもお話は都合よく進んでいくんでしょうかね。
今回の事件で内村刑事部長が「お前らに救われたなどと思わんからな!」みたいなツンデレ発言をすることをちょっとだけ期待したんですが無理だったので(笑)ここは相変わらずですかね…

なんにしろ、これからの展開が楽しみになる劇場版でした。とても楽しませていただきましたv