フェアルーフ王国

北方大陸で最大規模の国家。領土、財力、兵力、どれも大陸最大を誇る。
世襲の王権制だが、王の名のもとに議会政治を敷いている。最終決定権はもちろん王にあるが、歴代の王はおおむね善政を敷いており、議会の決定が覆された例はあまりない。議員には貴族しかなれないが、貴族だからといって必ずしも議員になる必要はない。
現在の君主はシュライクリヒ・エーデル・ド・フェアルーフ(シュライクリヒ14世)。30代後半の精悍な壮年男性。

紋章デザイン:東野乱様 thanks!

フェアルーフ王国の制度・組織

教育制度

フェアルーフでは貴族と市民の区別が明確であり、教育制度にも顕著な隔たりがある。貴族と市民が一緒に教育を受けることはまずない。貴族の義務教育は6・3・3・4年制で、一般教養のほかに帝王学、政治・経済、その他「上に立つため」の教育が施される。対して市民は、義務教育は一般教養のみの6・3年制で、その後は自由。

王宮警備隊

王宮内の犯罪や、高度に政治的な犯罪、他国の諜報機関との対立などを解決するための機関。諸外国の攻撃や民衆のクーデターなどから王族・貴族を守る役割も担う。軍隊もこれに含まれる。
王宮警備隊と自警団は別組織で、地位は王宮警備隊が上だが、自警団に対して命令する権限は無い。取り締まった内容を裁判する組織も異なる。ごくまれに、自警団が取り扱った事件の捜査権を王宮警備隊が引き取り捜査することはある。

自警団

ヴィーダ市街をはじめとする各市街に設置されている自警組織。市街で発生した犯罪の検挙、暴動の鎮圧、災害の救助などを目的とする。基本的には各市街で独立して運営されており、縄張り意識が強く互いの情報の行き来はあまりない。ヴィーダの自警団長はフレッド・ライキンスという男性。

フェアルーフ王国の街

ヴィーダ

フェアルーフ王国の王都。王族が住む宮殿を中心に、貴族たちが住む地区、商業地区、住宅地、郊外へと広がる大規模な街。貿易も盛んで、職を求めて様々な人々が出入りする。王宮から商業地区へと抜ける大きな通りは昼間は平日でも人であふれ返る。その通りは商業地区の中心にある中央広場を突き抜けて、外門にまで通じている。中央広場は市民の憩いの場。広場の中心には大きな木があり、そのそばに大きな池もあって、公園のようになっている。

風花亭

どこの町にもある、冒険者が集まる宿屋兼酒場。中央広場に面していることもあり、ヴィーダに来た冒険者は必ず立ち寄る店。依頼の種類も豊富で、ヴィーダに来たならまず風花亭に行けと言われる。

真昼の月亭

大通りからはやや外れたところに店を構える、こちらも宿屋兼酒場。看板娘のアカネ・サフランが明るく客をもてなし、風花亭ほどではないが、毎晩賑わいを見せる。

喫茶ハーフムーン

サザミ・ストリート沿いにある小さな喫茶店。こじゃれた店で美丈夫のマスターもいるが、店内のそこかしこに飾られる美少女フィギュアのせいか、客足はあまりない。

フェアルーフ王立魔道研究所内・魔道士養成学校

魔術師ギルドの研究に対し、フェアルーフ国王が出資して建設された学校。身分の隔てなく、市民にも広く門戸を開いており、様々な身分・種族・年齢の学生が入り乱れ、日々魔道の研究に勤しんでいる。校長はミレニアム・シーヴァンという若い女性で、彼女自身も高名な魔道士であるらしい。

科学アカデミー

フェアルーフが国運を賭けて設立したとまで言われる研究機関。ヴィーダの一等地に広い敷地を持っている。「バイオ」「超常現象」「ナノテク」「エコロジー」など、「サイエンス」に関わることなら何でも研究する部屋がある。

セント・マルス魔法科学研究所

大きな事件があり廃校になったセント・マルス学園の跡地に建てられた、科学アカデミーと魔法ギルド共同出資の施設。その実態は完全にヴェールに包まれている。

ヴィーダ王立美術館

王国が出資して設立された美術館。価値のあるものからガラクタまでが様々に展示されている。隣に王立大学があり、貴族の子女たちが訪れるデートスポットとなっている。

リストフ

ヴィーダから山を越えて東にある、貿易都市。ヴィーダほどではないが規模の大きな街。ヴィーダとの行き来が地理的に難しいため、ヴィーダの交易ルートからは独立した東側独自のルートを持っている。

カーフ

ヴィーダから北へ馬車で一週間ほどの場所にある農業の街。昔は農業・牧畜で栄えていたが、5年前に干ばつがあって、今はほとんど荒地になっている。

ヴィール

カーフから北へ馬車で三日ほどの場所にある農村。丘陵地の中では比較的水が豊富。

アルハム

ヴィーダの北にある穏やかな農村。

パパヤ・ビーチ

フェアルーフの西の方にある観光地。美しいビーチと観光客向けのさまざまな施設、富裕層向けの豪華な別荘群が売り。
西に山脈があり、その近くにシャハールという湖がある。

アマン

ヴィーダから馬車で一週間ほどのところにあった街。今は廃墟と化しており、墓が少しある程度。

ウェルド

ヴィーダの近くにある港。貿易船や交易船などが多く停泊し、船乗りたちの住居や宿泊施設、酒場などがずらりと並ぶ。

カルティーア

クロソアとフェアルーフの間に位置する小さな街。一年中風が強く、土地は荒れていて農業には向かない。製糸や染色、縫製、そしてデザインが主産業。カルティーア産の布は一級品と名高い。

フォラ・モント

ヴィーダから北へ馬車で3日ほどのところにある小さな村。かつて、この地で採れた金は見る者を魅了する妖しい輝きを放ち、富裕層に大人気だった。現在はその金は取れず、普通の金細工を名産として押し出している。

ウォルク

ヴィーダから東へ半日ほど歩いた場所にある街。それほど規模は大きくなく、住宅街と商店街、酒場などがある。

ハニスの谷

山と星の神が済むといわれるユトイネヤ山の近くにある里。空気は薄く土は乾いている。スカイラテと呼ばれるサファイアが名産だった。

白銀の森

エルフが住まう里。侵入者を防ぐためのトラップが数多くある。女性のエルフが長として統治している。

パウンズ湖

ヴィーダの南にある湖。昔、少女が溺れ死に、それから湖ではなく、巨大な温泉となっている。

アンフィールド

様々な呪術師が集まって研究を行っている集落。閉鎖的な世界で、住人は外界に興味がない。呪術の実験に使用するため、生贄の人間を飼育する「カンプ・ノウ」を作った。

カンプ・ノウ

ヴィーダから乗合馬車で20日の距離、小高い山の上、一年中降る雪に埋もれるようにしてある村。
人口は約200人程度。主な産業は紡績。「シャンクリーゲート」と呼ばれる、共同墓地がある。