マジラリの第2弾は、やりたいと思ってましたしまたやってほしいというお声もあった気がしています。
とりあえずは前回の反省を生かし、「こういうルールで動かすボードゲームみたいなノリのシナリオですよ」ということを明示するところから始めました(笑)
ルールを最初に明示していないことが大量の放棄者が出た原因とまでは言いませんが、最初にこういうゲームだよと明示する方が参加もしやすいし心構えがつけやすいとは思います。

あとは、キャラクターに「攻略難易度」と「攻略メモ」をつけること。好みのタイプとは別に、こういう展開に仕向ければ落ちやすいですよということを明示すれば、攻略のとっかかりができると思いました。

前回のをやってみてわかった、いわゆる「乙女ゲー」「ギャルゲー」とPBeMの大きな違いは、「自分のキャラクターも魅せなければならない」ということなんだと思うんですよね。
いわゆる恋愛ゲームの主人公ってむしろ「没個性」なことが多い。逆にそうすることで主人公をプレイヤーと同一視させる狙いがあるのでしょうし、選択肢はあっても主人公そのものの個性を出すようなセリフって極力無いのが普通だと思います。最近のだとそうでもないのかな。
そして、恋愛ゲームの主人公は「可哀想な目に遭っても恋愛が成就することが前提」のキャラであり、何より、目的は「自分が目立つこと」ではなくて「恋愛対象をより知ること」「恋愛対象の可愛い所やかっこいい所を見ること」です。恋愛ゲームの主人公が攻略対象が塩対応されても主人公可哀想と思う人はあまりいません。なぜなら、最終的には「落とせる」前提のキャラだからです。塩対応も恋愛のスパイスの一つでしかない。
しかし、PBWのPCというのは、「自分が作った渾身のキャラクター」なんです。そこには個性があって、譲れない心情があって、好き嫌いもある。そして何より、「自分のキャラクターが可哀想な目にあうのはできるだけ避けたい」のが親心です。相手との関係性も進めたいけれど、何より主軸に置くのは「自分のPCが活躍すること」。そこに、たとえ恋愛のスパイスとはいえ、自分の渾身のアプローチが空ぶったり、好意的に接していても冷たくあしらわれるのはいい気分がしないのかな、と思いました。どなたとは申し上げませんが。

そこで、特に攻略が難しいキャラクターに関しては、「こうすれば心を開きやすいよ」という筋道を示しました。こうすることによって、「なかなか難攻不落だけど、こういう風に攻めていけば心を開くルートができますよ」ということを明示し、たとえ塩対応を受けたとしてもこういう風に接していければ最終的にはそれなりのエンディングが来ますよ、という安心感を与えます。と同時に、「逆にこういう風に振る舞うことが出来ないキャラならこの子の攻略はあきらめてください」ということを示すこともできる。これを狙って、キャラクター紹介を少しボリュームアップしました。目的の効果は得られていたのではないかなと思います。

そして攻略キャラですが。
前回、最後までゴールを迎えたメンバーは5名。そのうち、この時点でもまだ登録があったPCは4名。前回積み上げた親密度をそのままスライドして物語の続きを描いてくれても良いし、新しい攻略対象を選んで新たな物語を築いてくれてもいいなと思いました。
ということで、前回攻略された4名は、「前回選択したPC限定で再選択ができるキャラクター」としました。カイ、ルキシュ、ティオ、ミリーの4名です。それに加え、前回攻略されたけれどももうPCがいないトルスは外そうと思いました。
で、減った5名を補充すべく、新たなキャラクターを入れて10名としました。ミリーは最初から枠外だったので、女1名と男3名の4名です。で、先生が意外に使い勝手が悪い(笑)ので、先生はやめようと思い、そうすると生徒側で残っているキャラクターの、クリス、エディ、チャチャを入れることになります。1名足りないので、この時点で新しいキャラクターを作ろうと思いました。
女性側のキャラクターが、ツンデレクリス、天然パスティ、お色気ラスティ、ロリのミディカ、クーデレのヘキ。
男性側のキャラクターが、小悪魔チャチャ、ヤンキーのライ、気弱系セルク、お色気エディ。
ここに足りない、しかも男性側の属性が何かと考えた時に、俺様かな…と思ったんですよね。ほら、女の子は俺様が好きだから…(笑)

しかし致命的な問題がありました。「私が俺様に萌えない」んです(笑)

いや、俺様の魅力はわかるんですよ?(笑)人気の俺様はこういう言動をして、こういう見た目で、こういう設定で、というのは。
ただ、改めてこちら側に内容を移す時に一通り読んで、彼のキャラクターが、そういう「俺様ってこういう感じだよね」というだけの上滑りしてるキャラだなーと思いましたね。私自身が、ヴォルフというキャラクターに思い入れもないし、魅力も感じてない。可哀想なことをしたなと思います。彼自身にも、彼に付き合ってくれたユキさんにも。
「こういう役割のキャラクターが必要だから作った」キャラというのは、私の場合えてしてこんな感じになりますね…甘罠のキャラとか。私はつくづくキャラから作ってくタイプの人間なんだなあと思います。

閑話休題。

そういう感じで滑り出しをしましたが、「継続キャラ」を選択するPCは、結論から言うと1名もいませんでした。これはこれで、ありかなあとは思いますね。継続してたらどんな話になったかなーとかはちょっと思いますが。
で、ミケさんはともかく、オルーカさんはカイを選択しなかった理由をつける必要がありました。それが「またマジラリやるって誘ってみたけどカイに急な用事が出来てしまって参加できなくなった」というものです。この1話の辞書で「お見合いしてたりしてね!」とか言ったところから生まれたのが。次のシナリオ「ナヨタケ」です(笑)
そして、2で初めてマジラリに来てくれたアフィアさん、グレンさん、ミアさん、ユキさんの合計6人でのプレイングとなりました。

プレイ自体は、前回の参加者も2名いて、私の方も前回のプレイングでルールや進行が標準化されているので、とてもスムーズにいったと思います。そして、キャラとの関係性を築こうとするPCのアクションにも迷いが無かったのは、攻略難易度と攻略メモの効果が出ていたかな、と思います。

そして改めて読み返してみて、攻略難易度が高いキャラ(クリス、ヘキ、ミディカ)を選んだ方は「攻略対象の成長」を主軸に置き、攻略難易度が低いキャラ(パスティ、セルク、ヴォルフ)を選んだ方は「PCの成長」を主軸に置いた攻略だったな、と思いました。それは自然と、そうなるよなーと思いますね(笑)話はどちらかの成長に主点を置いた方がブレないしスムーズに進みます。厄介なキャラクターの厄介さをどうこうしようとしている時に、自分のPCの内面的成長なんて正直構ってられないですよね(笑)それを同時に絡めて話を矛盾なく進めていける手腕の持ち主は、もう自分でGMやるべきです(笑)
で、攻略対象の成長を主軸に置いた方が、結果的に親密度は上がったかなという気もしています。やっぱり難しいことに挑戦してる方がご褒美が大きいのは世の常ですよな。

今回一番上がったのはミディカじゃないですかね。彼女がこういう風になるとは私も正直予想していませんでした。面白かった。アフィアさんとルーイのケンカも今見ても面白いです(笑)何度でも書きたい(笑)
そして人たらしミケさんは今回も人たらしの本領発揮していました(笑)惚れはしませんでしたが何かの折に頼りにするくらいはしそうですね。
オルーカさんは、ヘキもそうですけど、メイのことも、こういうかたくなで視野の狭いキャラをほっとけない性質なのかなあ、とちょっと思いましたね。4話の唐突な方向転換は、当時書いてる私も全くオルーカさんの意図が分かりませんでした(笑)が、改めて読み返してみて、オルーカさんはそもそもヘキの「こうあらねばならない、こうするべき、それが当然」という思い込みそのものをどうにかしたかったのかな、とちょっと思いました。
グレンさんはパスティと仲を深めるというよりは、自分のキャラクターの深掘りに焦点を置いた感じでしたね。パスティは気軽に仲良くなれる=心の隙間がそれほど無い安定のキャラなので、その方が逆に彼女の心を引いたというのはそうなのかもしれないです。
そこ行くとミアさんは、セルクの成長に焦点を置きたいのか、それとも自分のキャラに焦点を置きたいのかがいまいち判然としなかった感じはあったかな。4話は完全に自キャラの方に焦点が当たってましたしね。
ユキさんは攻略メモに忠実だなと思いました(笑)ひたすら「出来の悪い弟子」を演じることでヴォルフの庇護欲をそそり、ユキさん自身の成長に焦点を当てて上手くやってたと思います。あれだけユキさんに好き放題言って師匠は大丈夫なのかなというのだけ心配になりました(笑)

で、最後に各チェックポイントの解説を、と思いましたが、残念ながらチェックポイントのクリア条件を記録した資料が見当たらない(エクセルで管理してた記憶はあるんですが…どこいった)ので、今回は割愛します。
チェックポイントの教官は前回と同じですが、エディが教官から抜けているので代わりにフィズに来てもらってます。ミルカがマヒンダに行っているので、とあったので2012年9月あたりの記録をさがしましたが、無いな…(笑)キャラシートにも記録がなかったので、何のことだろうか…放棄のシナリオに参加してたとかかな?ちょっと記憶があいまいです。

そんな感じでまだまだ反省点もありましたが、おおむね満足感の高いシナリオだったと思います。感謝。