よし、今だから語れる話をがんがん語っちゃうぞー(笑)
元はこのお話。「紅い瞳の慟哭」でカーリィを作った時の話に出た、今はもうトラアゲにはいないGMさんと共同で作る、トラアゲで最初のGMコラボシナリオ、になるはずだった話なんです(笑)
しかも、コラボシナリオ、といっても、コラボだよと銘打つ話ではなく、たまたま同じ時期に始まった、表面的には何の関わりもない2つのシナリオが、最終話になってみたら実はお互い絡んでいました!ということがやりたくて作ったお話で。
最初はシリアスで考えていたんですが、シリアスしかも推理でコラボをするのはちょっとまだしんどいよ、ということで、そちらはひとまず凍結をして、ギャグから軽く行ってみよう、ということになったんですね。
ちなみに、そのシリアスで考えていた話を元にしたシナリオが、「Sweet Trap」になります(笑)

で、じゃあ、どうギャグにしていこうか、という段になったときに。
そのGMさんのシナリオに出てくる天使のキャラクターがいたんですが、彼の性格が非常に、エリーに似ていたんですね(笑)表面は上手く繕うけど、それは自分が傷つかないための仮面なのだと。本性は人と距離を取りたがる、斜に構えたひねくれ者だけれども、それは彼自身が非常にまっすぐに人と向き合おうとするからこそ、それと対峙した時に傷つくことが多いゆえのことなのだ、という、非常にめんどくさい性格をしていまして(笑)
で、しかもその天使の彼、幻術を使うんですね(笑)それで、エリーとその彼のお師匠様が同じだったら面白いよね、という話をしていたことがあって。じゃあ、そこから作っていきましょうと(笑)お師匠様が出てきて、二人が同時に引っ掻き回されて、それを追っていくと同じラスボス(師匠)にたどり着く、という話にしたら面白いんじゃないか、ということになったわけです。

そうして生まれたのが、ご存知ヨン師匠(笑)命名は、実はそのGMさんなのです(笑)とてもセンスの良い方でした(笑)
エリーとその彼は年が結構離れているので、同じ時期に師事していたわけではなく、エリーの方がかなり後輩にあたります。だから、面識はない。
けれども、お互いのシナリオで、街でちょっとすれ違ったりしたときに、お互いのことをちょっと気にするような描写をしてみたりとかすればいいのかな、と。そういうアイデアもちょこちょこ出ていましたね。
お話としては、エリーの話ともう一人の話は表面上はまったく別の事件として独立していなければならないので、エリーの方が、ヨン様の残した幻術の罠に飛び込んでいって暗号をゲット、暗号をたどるとヨン様の元にたどり着く、という流れにしよう、と。この辺は全く一緒ですね(笑)
一方の彼の方は、パワフルな押しかけ彼女にほとほと困らされていて、その対策・退治のために冒険者を雇う、という話になる予定だったように記憶しています。そのパワフルな押しかけ彼女というのが、幻術で姿を変えたヨン様(笑)エリーが街中を駆けずり回っている間、彼もヨン様に追いかけられて冒険者と共に街を右往左往している訳です。で、ところどころですれ違ったりする。この辺をちょっとしたコラボと思わせつつ、実はがっつり全部コラボしているんだよ、という演出になるわけですね(笑)
ですから、当初は、ヨン様が残した暗号を解くと、「このまちにいる もうひとりの てんしをさがせ」となるように組む予定だったんです。で、他のシナリオも読んでいる方は暗号の意味に気づく可能性が大ですし、あるいはもう一人の彼が天使であることを知っているPCがいたらさらにめっけものです。PCの方から「もう一人の天使」の答えが来なければ、エリーがフォローすればいいわけですし。PCから答えが来るのが理想ですけどね(笑)
……この街にはさらにもう一人天使がいるんですが、それはスルーの方向で(笑)

とまあ、当初はこのようなシナリオになる予定だったんです(笑)かえすがえすも、面白そうだったなあ、やりたかったなあ(笑)
まあ、出来ないことを嘆いても仕方がないので(笑)これを、コラボでない一人シナリオ用にアレンジすることにしました。
まずは肝心の暗号の改変。もう一人の彼はもういないわけですから(笑)ここは順当に、リーを示すようにすればいいかな、と。リーのことならエリーは必死になりますから(笑)あたしの萌えも満足できますし(笑)
で、暗号を手に入れるための罠は、幻術を利用した別の世界へのトリップマシーンである、ということも元のままです。PLにここまで丸投げすることは考えていませんでしたが(笑)HNYが面白くてなあ(笑)PLさんに考えてもらったら、PLさんも好きに演出できるわけだし、あたしも楽を……いやいや(笑)とにかく、面白くなるんじゃないかと考えたわけです(笑)
で、暗号との兼ね合いもありまして、罠は5箇所。計9人のPLを募集しました。学園ラブコメ、刑事ドラマ、SF、恋愛もの、時代劇の5種類から好きなものを選んでいただき、掲示板で名乗りを上げていただきます。同じものに名乗りを上げたPL同士で相談して、具体的にどういう話にするのかを2人で考えていってください、と、しょっぱなから無理難題を突きつけました(笑)
この無理難題をあまり理解しないままに、新規で入ってきていきなり参加の名乗りを上げてしまった2名のPCがいましたが……結局1度もアクションを送ってくることなく、放棄となりました(苦笑)このシナリオに新規さんがいきなり参加するのは無理がありました…せめて相手が新規じゃなければ良かったんですが、二人とも新規でペアを組んでしまったんですよね。ちょっと考えればよかったです。

この、1話、そして3話の「幻術世界での話」は、基本あたしは何も手を入れていません(笑)HNYのように相談に乗ることもあまりしませんでした。しかし、そこはそれ、HNYも潜り抜けてきた猛者ばかりでしたから(笑)ミケ・レティペアと、アルディア・リィナペアは台詞から話の流れまでがっつり考えてきてくれて、あたしはただそれをコピペして、暗号要素を付け足すだけだったような記憶があります(笑)千秋・レナスペアは台詞とかはなく、ただあらすじを淡々と送ってくる感じでしたが、千秋さんのアクションて何故かこう、ちょっとしか書いてなくてもそこからするするといろんな事が書けるんですよね(笑)相性が良いんでしょうか(笑)
で、クルムさんはエリーとペアを組んでいただき(笑)幸いなことにPLさんが非常に、激しく、これでもかというくらいエリーを愛してくださっているので(笑)クルムさんがエリーの内面に積極的に切り込んでくるような話になって、とても良かったなと思っています。

暗号は……解読してくださったのはクルムさんだけ、という結果に終わりましたね。まあ要するに縦読みなんですが(笑)右、というメッセージをすべての話に織り込んだのも、あたしとしては結構目立つように入れたつもりだったんですが、気づいてくださったのはクルムさんだけでした…うぬぅ(笑)あるいは、この話のメインはボケですから、暗号の正解については最初からあまり考える気がなかったのかもしれませんが(笑)

HNYのすぐ後、ということで、皆さん非常に積極的に(笑)アクションを考えてくださり、とても楽しいシナリオになったのではないかな、と思います。
あたしはといえば丸投げにすっかり味をしめ(笑)この先のシナリオでも、がんがん丸投げをすることになるのです(笑)