満を持して(笑)新しい形式のシナリオです。
ニースでやった「プライベートアクション」。賢者でやった「PLに丸投げ」方式。これを組み合わせ、こちらでストーリーを用意しない、完全フリーシナリオをやってみたら面白いんじゃないか、と。
こちらは場所だけ用意する。PBCみたいですが(笑)そして、その場所の中で展開されるドラマをそのまま小説にしていく、という。
そして、舞台として用意したのが「新年祭」でした。このお祭りの中で、ヴィーダの好きな場所で、好きなことをしてください、とPLさまに投げ、PLさまは1から10までご自分で考えてアクションを送って下さることになります。

今まで、通常シナリオのメインストーリーに押されてなかなか出せないPC側NPCも好きなだけ出していいです。ヴィーダの外に出ないなら、ほのぼのだろうがラブラブだろうがバトルだろうがホラーだろうがサスペンスだろうが、何をやってもいいです。
参加人数にも制限を設けません。ただし、〆切は厳守。1分でも遅れたアクションは受け付けません。
と、このような条件で募集を開始したわけです。

最初はね、この参加人数無制限ていうの、無茶だと言われたんですよ(笑)書ききれないような大人数が来たらどうするんだと(笑)
でも、そんなに大量には来ないのではないか、という予想はありました。
確かに、PC側NPC出し放題、自分の設定も出し放題、あたしのNPCも好きに絡んでいい、どんなジャンルの何をやっても構わない、と、PLとしては自分のPCの設定を披露するチャンスですし、制限の極端に少ないシナリオです。

でも、人って、何でも自由にやっていいよと言われると、かえって何やっていいかわからないんですよね(笑)

設定を好き放題に出せるという好条件以上に、1から10まで話を自分で組み立てなくてはならないというハードルが高すぎるんですよ(笑)だいたい、1から自分でお話作れるならGMに投げなくても自分で書くちゅー話だ(笑)
この点は、あたしの方で全力でサポートします、としました。お話を作ることも、どんなお話にしたいか仰っていただければ、こちらからもアイデアを出し、お話作りに全力で協力しますよ、まずは相談してみてください、と。

これに対し、あたしに相談してくださって、あたしが話作りに干渉した方も何人かいらっしゃいます。大変だっただろうなー…と…(笑)話を作るということの大変さ以上に、あたしが言いたい放題注文をつけるものですから…(笑)
自分のNPCを出せるということで、張り切っていっぱい出したいのはわかります。でも、PLさまはそのNPCを知っていても、読者は初対面です。名前が一度出ればその先ずっと覚えていられ…ると思いますか?(笑)ましてや一度に3人も4人も出てこられたら、絶対混乱するんです。そのキャラクターは、本当にこのお話に必要ですか?そもそもこのお話を通じて、PCに何をさせたいんですか?そのために必要な最低限のキャラだけに抑えておかないと、読者はキャラを把握できないままに「何か人がいっぱい出てきて終わった」で終了してしまいます。それだとただ「出したい」だけで引っ張り出されたキャラも可哀想じゃないですか?と。
ばんばん出そうとしていたキャラを片っ端から削り、余計なエピソードを削り、本当にやりたいこと、伝えたいことだけを強調して演出するようにお伝えし、何度かやり直していただいたり……しました(笑)
当初のものより、ぐんと良くなったと自負してはおりますが…2では相談を辞めた方もいらっしゃり(笑)なぎさんずけずけ言うから怖い、と(笑)すみません(笑)いやー、なかなか難しいものだなと思いました(笑)

さて、街のいろんなところで、いろんな人がいろんなことをやっているということを、1つの小説で表現するのはなかなか骨です。
それを解決するために、全体マップを用意し、時間ごとにそのキャラがどこにいるのかをアイコンで表示する、というのは、当初から考えていたことでした。まずは自分のリアクションから読んで(笑)で、それに絡んできたほかのキャラクターを改めて追う、と言うように読んでいただければいいのかな、とか。もちろん時間ごと場所ごとに絨毯爆撃で読んでもいいわけですが(笑)
アイコンはフォトショップで作りました(笑)ドット絵初挑戦(笑)10人いるキャラの特徴をたったの25×25ドットで表現するのは大変でしたが(笑)特徴がバラけてくれたこともあって、なかなか良く表せる可愛いものが出来たんじゃないかと思います(笑)

10人の行動が交差する話を書くのに一番面倒なのは、PC同士の折り合わせです。この時はまだ時間ごとに行動を分けることをしていなかったので、出来るだけたくさんのキャラが交差するように、そして、掲示板などで相談した連携行動を全て入れられるように、アクション提出された行動の順番を変えたり付け足したり削ったりして(笑)PCのいる時間と場所を割り振るのが一番大変でした(笑)
一番あちこち移動されたのが、オルーカさんだったんですよね。人を探しているので当然なんですが(笑)ですからオルーカさんの行動順序を一番最初に考えました(笑)次がレティシアさんかな。あちこち動き回る人を基準に組み立てていきます。逆にずっと動かなかったのがミケさんとケイトさんで。こちらはやってきたお客さんの相手をするという感じで書いていけばいいので楽でした(笑)
連携相談をされていたのは、アルディアさんとクルムさん、ジルさんとコンドルさんあたりでしょうか。あとは、ミケさんが新年会をやるよというので掲示板で大々的に告知をして参加者を募っていたのでそれに乗る形の方とか、オルーカさんも同様に人探しをしてあちこち回っているので絡める方は良かったら絡んでください、と告知されてそれに乗った方もいらっしゃいました。
いろいろな人にちょっとずつ絡んで新年祭を楽しんだ方も、自分のNPCをがっつり出して1つのストーリーを作った方も、大変楽しくアクションを考えることが出来たのではないかな、と思います。

執筆に当たっては、皆さんのアクションからのリアクションは全体マップに表示された新年祭中の出来事、となりますが。
プロローグ、エピローグはほとんどあたしが付け足したものです(笑)
付け足さなくても良かったんですが、レティシアさんがヴィーダに来るに至ったいきさつをかなり長いアクションで送ってきてくださって、それは新年祭の中の出来事ではないわけですが、でもかなり重要なシーンだったので削るのも忍びなく、じゃあどうせならレティシアさんだけじゃなくて他のPCも全部、新年祭前の出来事を語っちゃえ、ということで付け足しました。
エピローグの方は…リリィの暴挙のフォローをするというのがメインの目的です(笑)やりすぎ(笑)あとは、その後の話をちょこちょこっとアクションに書いてきた方もいらしたので、まあどうせなら全員その後を書いてしまえと(笑)ははは、病的に平等にこだわる人なんです(笑)

新しい「フリー形式」のシナリオ。やろうとしていたことはひとまず、大成功に終わった、と胸を張って言えます(笑)執筆するのも大変楽しくて、メモ帳のテキストデータで250KBほどの文章を、わずか半月ほどで書き上げてしまいました(笑)
これがあまりにも楽しかったので、第2段をやるに至ったわけですが…これはまた、2の方で語りますね(笑)