真昼の月亭のカウンター、オルーカは手の平に軽く顎を乗せて頬杖をつきながら、くるくると変わる彼女の笑顔を穏やかな気分で見つめていた。

彼女、ミルカは最近親しくなった友人の一人で、明るくて物怖じしない性格を、オルーカは大変好ましく思っていた。
話していると心が弾む。

「あっ、もうこんな時間なのね」
「そろそろ帰りましょうか」

時計の針がとうに天辺を越しているのを確認して、ミルカとオルーカは腰を浮かせた。

ここに来ると居心地の良さからつい長居をしてしまう。
心が弾むのは、彼女相手の時だけではない。

看板娘のアカネに持ち帰りオーダーを頼みながら、そういえば先日、やはり夜遅くまで同席した人物からためになる話を聞いたことを思い出した。

「アカネ、お会計ね」

ミルカが財布から硬貨を取り出すのを手の平で遮って、オルーカはその耳元で囁いてみた。

「お誕生日、おめでとうございます」

一日遅れですけど、と付け加えて。

反射的に振り向くミルカを追い越して、オルーカは二人分の代金をレジ前に乗せ、店を出た。
梅雨特有のじっとりとした空気が体を包む。
空には星が鈍く瞬いていた。
ミルカが追い掛けてくるのが分かる。

「何で知ってるの?」
「何がです?」
「誕生日のことよ」
「ふふふ、女の勘です」
「・・・どうせミケあたりから聞いたんでしょう」
「どうでしょうね」

ミルカが苦笑した。
オルーカは小首を傾げ、なるべく無垢なかんじで聞いてみた。

「ところで、おいくつになったんですか?」
「少なくともあなたよりは、言いやすい年令よ」

ミルカの言葉に、今度はオルーカが苦笑するのだった。

おしまい

おめでとうございます~v
敬愛をこめてvvv

ヨネ
olooca web @ yone chops!
20060630
Happy Birthday!^^

オルーカPLのヨネさまから、お誕生日のプレゼントをいただいてしまいましたーv
まさかいただけるとは思っていなかったのでホクホクですーvオルーカお姉さんのミステリアスっぷりが遺憾なく発揮されておりますね(笑)またチャットで面白いお話を展開できるのを楽しみにしています(笑)
ヨネさん、どうもありがとうございましたーv